専門サービス

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私は、職域の異なる専門家との連携を大切にしています。それは、「もちはもちや 」という考えが、建築家としての視野をより広げてくれるものだと思っているからです。住宅建築の専門家として、日々知識を深く掘り下げ、経験を重ねることで職域を追求していく。その一方で、他分野の専門家は、建築家にとって思いも寄らない意見をもたらしてくれます。さまざまな分野の専門家との交流によって、建築家としてもう一段階成長できる。そのために、自身の職域を掘り下げることと同じくらい、専門家との連携も大切だと考えています。

どうぶつと楽しい家 DouTano


DouTano
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「ペットと楽しく暮らしたい」。誰でも、そう考えてペット を迎え入れるでしょう。しかし、可愛さあまって干渉しすぎたり、しつけが面倒だからと我儘を許した結果は?あずけ先がなく旅行もできない、家中がトイレになってしまう、吠え声がうるさくて気が休まらない…。現実として、私が耳にしてきた話です。人は人、ペットはペット。共に暮らしていくなら、適切な距離感と線引きが必要です。

私たちは、人間らしさも動物らしさも大切にした、人と動物が共に暮らす二世帯同居ならぬ“人獣同居”に真剣に取り組んでいます。笑ってしまうような話かもしれませんが、この考えに賛同してくださったのが、北栃木愛犬救命訓練所の中村信哉先生でした。犬の居場所や導線を含めた間取りを考えれば、実はしつけもラクになります。「この場所では吠グセがつく」「あの場所では叱りにくい」。ケースバイケースのご教授をいただきながら、私たちは勉強を重ねています。

犬をしつけやすい間取りとは? 犬の世話がラクになる工夫とは? 犬を手始めに、一生涯ペットと楽しく暮らせる家を追求していきます。

咬みつく、吠えるなど、犬のしつけや訓練は「北栃木愛犬救命訓練所」をご紹介します。



でこはぐ DECOHUG 発達障がい専門


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私たちは、かれこれ10年くらい前から発達障がいの環境調整に関わってきました。自閉症スペクトラム症の女の子とご家族の新築を担当した経験をきっかけに、「もしかすると、同じような悩みを抱えるご家族のために、私の建築技術が役に立てるのでは」と考えるようになったからです。それから、さまざまなご家族の悩みを解消すべく、工夫を凝らした住宅をつくってきました。

しかしある時、建築技術だけでは足りなかったのだと思い知ることになりました。結果だけを見て施す対処ではなく、発達障がいの「特性」を見て、そこに隠れた潜在的なニーズを拾い上げることこそが、重要だったと気がついたのです。単純に、壊れない壁をつくれば解決できるようなものではありませんでした。

ご家族が穏やかに暮らせる住宅環境を実現するための新たなステップとして、私は「特定非営利活動法人 発達障害と建築技術研究会」の活動に、建築分野の専門家として参加することになりました。在籍する医療や福祉の専門家と活動を共にすることで、多くのヒントを得ることができるでしょう。発達障がい当事者の特性や潜在的なニーズを知り、より最適なものを提案すること。それができる知識や技術を、ハウジングアイチは持っています。

専門家の助言、そして発達障がい専門の住宅を作ってきた10年に渡る経験と実績をもって、ご家族に寄り添う住まいづくりに努めていきます。



地球に優しい地盤改良 ソイルバック工法



中心に名古屋工業大学名誉教授松岡元氏と、右ハウジング アイチ大塚慎也、両サイド左:広島大学名誉教授山本春行氏、右:メトリー技術研究所(株)代表取締役野本太氏
ソイルバック工法とは

住宅建築の最初の工程である地盤改良工事は、「地面に杭を打つ」という方法が一般的なイメージでしょうか。私は、このような従来の“地盤を壊す”工法にずっと疑問を持っていました。「何千万、何億年もの途方もない年月をかけて自然がつくりあげた大地に穴を開け、叩き割ることが、どうして改良と言えるのだろう…」と。自然の摂理に逆らう“不自然さ”に疑問を持ち、その想いをくすぶらせていた時、ソイルバック工法に出会いました。

きっかけは、WASC基礎地盤研究所主催の「住宅地盤行学実践道場・基礎塾」です。塾生は地盤改良の施工業者がほとんど。いささか掘り下げすぎかと感じながらも、受講し続けて十数年になります。座学では、被災や施工不良による事故についての事例研究を。現場実習では、地盤調査や改良工事の施工の流れをイチから見学し、どんな場所にどんな工法が適しているのか、それぞれのメリットやデメリットも含めて体験的に学んでいます。ここで知ったソイルバック工法に共感し、実際に田んぼへの新築の際にはこの工法を取り入れました。しかし、この時はまだソイルバック工法の本当の力を知る前でした。

東日本大震災後、基礎塾でソイルバック工法の生みの親・名古屋工業大学名誉教授 松岡元先生を特別講師とした講義がありました。そこで、ソイルバック工法を施した、ある保育園の話を聞きました。激しい余震に襲われるなかで、その建物の中では「フワ〜っと抜けるような揺れ」で、子供たちが怖がることなくぐっすり眠ることができたという事例。それを聞いた私は実際に自分の目で見てみたいと思い立ち、震災の傷跡残るこの街へ向かい、保育園を尋ねました。あらゆる建てものが大きな被害を受けていることに対し、その保育園はほぼ無傷。レンタカーで周りを見ながら周辺を調査した印象として、たまたま運が良かっただけというものではなく、やはり、基礎の工法が良かったのだと納得できるものでした。それ以来、もっと学びを深めたいとソイルバック研究会に所属。松岡先生からその原理原則を基礎から教わり、学び続けています。

2020年9月には、松岡先生、広島大学の山本春行先生、D-Boxを開発したメトリー技術研究所の野本太代表が共同で書かれた著書「D・Box工法の設計・施工の基礎 地盤育成強化と液状化・振動・地震動低減」が出版されました。