でこはぐ DECOHUG -発達障がい専門-

お子さんの発達に不安を抱えるパパ＆ママへ

私は、ご両親が感じている不安に向き合い、住まいの環境を整えることで健やかな暮らしを叶えたいと願う、ひとりの建築家です。

お子さんが家から飛び出してしまったり、物を投げたり、高いところへよじ登ってはジャンプ…。今、目の前にある困り事はもちろんですが、身体が大きくなるにつれて力も強くなると考えると、心配も大きくなってしまうかもしれませんね。

私は、住まいの工夫によって、さまざまな困り事に応える技術を持っています。それは、住宅専門の建築家としての長年のキャリアと、発達障害のあるお子さんの環境整備の実績があるからこそ。診断の有無にかかわらず、リフォームや新築をお考えの際には気軽にご相談ください。

建築士／福祉住環境コーディネーター／
発達障害コミュニケーション指導者／
精神・発達障害者しごとサポーター
鬼頭ゆか

建築家として歩みはじめたばかりの20年ほど前、自閉症スペクトラムの女の子・りえちゃんのご両親に出会いました。りえちゃんがパニックになると大きな声を出してしまうこと。そのため、近所の人に迷惑をかけていると感じていること。

住まいの新築を設計するにあたって、ご両親から日ごろの困り事を細かくヒアリングしました。そして、それを解消する方法として、転落・飛び出しや貴重品の破損を防ぐ対策、防音・遮音など、さまざまな工夫を設計に盛り込みました。特に、強く壁を叩いてもケガをしない「固くて柔らかい壁」は、職人と相談しながら試作を繰り返してできたものです。住宅用だけでなく、病院やレストラン、工場で使うものまで、ありとあらゆる部品を取り寄せ、建物の構造もインテリアにも工夫を凝らした、“りえちゃんの特別仕様の家”が完成しました。

おなじころ、愛知淑徳大学のインターンシップ研修に協力することになりました。学生が前身となるプロジェクト「凸凹わが子を育む住まい」を立ち上げ、医師や福祉関係者などを訪ね、当事者のさまざまな声を持ち帰ってくれました。それが、後の連携の基礎になったと感じています。

建築技術だけでは足りないことを痛感し、医療や福祉といった専門家の力が必要だと確信した私たちは、「凸凹わが子を育む住まい」から「でこはぐ」へと名前を改め、次なる一歩を踏み出すことになりました。専門性に重点を置き、作業療法士や臨床心理士との連携・協力を開始。専門家の助言を得ることで、お子さん自身の感じ方や見え方を知ることができます。そして同時に、住まいづくりのすべてのプロセスの中で、建築家がお子さんのためにどんな配慮ができるのかも、知ることができるのです。しかし、私たちができることは、決して充分なものではありません。だからこそ、寄り添うことに努めていきたい。それが、「でこはぐ」のあるべき姿だと考えています。

ひとりひとりの感じ方により深く寄り添える、専門性を重視した、新しい住宅建築のスタートです。